・一般的なリスキリングとは、
デジタル改革に対応するスキルを身につけること。
・中高年のリスキリングとは、労働寿命を
延ばすためのスキルアップ。
・リスキリングは自分に対する投資。
・現在地を起点にして新たなスキルを身につける。
中高年だから考えたい、効果のあるリスキリング
私は現在62歳。
昨年夏に長年働いた職を辞して、
20年ほど仕事と並行して身につけていた
手話通訳を専業にしました。
それを発展させるべく、
・ブログ執筆(2件)
・手話通訳技術の講師業
を始めました。
手話通訳者としての活動時間を削らない範囲で、
できることを考えた結果の選択です。
昨年職を辞した時は、
ハローワークに通いながら、
さまざまな転職、副職、資格取得など、
カウンセリングを受けながら、
迷いに迷いました。
自分の考え方がまとまってきたのは、
カウンセリングのやり取りの時です。
「キャリアコンサルタント」という資格があります。
社内においては人事担当者、
ハローワークのカウンセラーもキャリアコンサルタントです。
給付中はこの資格取得が補助金で受講できるので、
「この資格に興味があります」と、
カウンセラーに相談したところ。
「資格は取れるが需要があまりないのでお勧めしません」
そう言われました。
リスキリングという言葉の広がりもあってか、
さまざまな資格取得の広告がありますが、
「すぐ仕事に就けます」といった宣伝は疑うべきなんだ。
そう思いました。
自分が「求められる人材になる」
労働寿命を延ばして快適に生きる。
それを考えながら実践しているところです。
中高年のリスキリングは、どうあるべきか。
リスキリングとは
さまざまな職のAI化が進んでいくと、
人の職を奪っていくと言われています。
東洋大学の、
「AI普及で雇用はどうなる?専門家に聞いた、なくなる仕事・増える仕事」
という記事では、
・銀行の窓口業務
・コールセンター
などはいずれAIが人にとって代わるだろうと言われます。
さまざまな調査で、
10~15ほどの職種がそうなると予測されています。
労働者がDX(デジタルトランスフォーメーション)など、
新しいスキルを身につけたり、
企業がその人材を活かせる部署を設立することを、
政府が積極的に支援しています。
(ニッセイ基礎研究所、「政府、リスキリングに積極的な姿勢-労働力人口の減少、成長産業への労働移動という課題の解決策になるだろうか?」)参照
リスキリングとは、
「新しい職や仕事に必要なスキルを
身につけること」と言えます。
リスキリングとリカレントなどの違いは?
「リスキリング」
は、新しい仕事に就きながら学ぶ、
またはその前提で学ぶ。
前に進みながら同時進行で学ぶイメージでしょう。
対してリカレントとは、
「これまでやってきた仕事の分野などを、
学校教育で学びなおす」イメージです。
文科省の、学びを応援するサイト
「マナパス」(社会人の大学等での学びを応援するサイト)
を参照してください。
中高年にリスキリングが必要な理由
リスキリングをデジタルに特定せずに考えたいと思います。
中高年が、
・現在持つ経験をベースにさらなるスキルを身につける。
・全く新しいものに挑戦する。
どちらにしても、
自分の価値を上げて、
労働寿命を延ばすができます。
定年後の再雇用で得られる収入に我慢して働くか、
求められる人材としてイキイキと働くか。
リスキリングで自分に投資すれば、
今後の選択肢が増えます。
副業や独立もできます。
リスキリングは新しい生活を始める可能性を引き出してくれます。
有効なリスキリング、無駄なリスキリング
自分から積極的に学ぶ気持ちがなければ、
どんなスキルも「人並以下」にしか見似つかないでしょう。
会社の指示で仕方なく受講する場合も同じです。
ネットの広告に踊らされて手あたり次第やってみるのは
時間の無駄です。
「受講終了後すぐに仕事が舞い込む」と言いますが、
ココナラやランサーズといったサイトを見てみると、
「スキルを身につけたばかりの人に、
仕事の依頼をすることはない」とわかります。
無駄な時間を消費しないためには、
充分な情報を集めることです。
官庁、企業のサイトや、個人のブログなど、
たくさんの情報の中から自分に必要なものを参考にして、
どのようなスキルに手を付けるか絞ります。
身近に経験者がいたら、
お話を伺うのが一番いいです。
「自分はこれから変わるんだ」という思いで、
積極的にいろいろ聞いてみましょう。
そのスキルやノウハウを習得するための、
時間、お金。
習得後の身の振り方などをイメージしておくことで、
リスキリングの効果を確実なものにします。
副業や独立の選択肢
価値のあるスキルやノウハウを習得すれば、
副業や独立で成功することも夢ではありません。
ただし、
「退路を断って」とか、「背水の陣」といった、
リスクの高いやり方はやめましょう。
アダムグラント著「ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代」
には、まさにこのことが書かれています。
副業や独立で成功する人のほとんどが、
前職になるべくとどまる形で起業して、
リスクを減らしているといいます。
東洋経済ONLINEの記事
「会社員の「脱サラ起業」が失敗しがちな根本的理由」
にも、アダムグラントの本を引用されています。
参考にしてください。
今後の新しい展開を模索する際は、
「もしうまくいかなくても今の仕事と収入がある」
状態でいることが望ましいでしょう。
退職してハローワークで給付を受けながら
スキルアップを考える場合も、
事前の準備は欠かせません。
何を学ぶのか、
その講座はどこで、いつから始まるのか。
ネットで簡単に検索できますので調べましょう。
最寄りのハローワークへ行ってもいいでしょう。
年金の受給を含めた生活設計を考えるなら
あなたが今後生活をするうえで、
月にいくらくらいのお金が必要か。
それを考える際に年金を考慮に入れる場合。
直近の出来事ではなくても、
一度年金事務所へ行って相談してみることをお勧めします。
あなたにとって一番有利な受け取り方や、
受け取る年齢によって変わる金額のシミュレーション、
知っておいて損はありません。
日本年金機構のホームページから、
最寄りの年金事務所の予約ができます。
都心では1~2か月待ちの状態ですので、
余裕のある時に相談しましょう。
あとがき
私の、このブログのプロフィール画像。
これは「ココナラ」で発注したものです。
お金を払う立場としては、金額ももちろんですが、
今までの受注数や評価は必須のポイントですよね。
半面、お金をいただく場合はどうでしょう。
自分が習得したスキルを、ココナラやランサーズで出店したら、
少しはお仕事をもらえるんじゃないか。
なぜか自分のことは甘く考えてしまいがちです。
今の収入があったうえで、
取り組むことの大切さは頭に入れておきましょう。